ガマズミ（Viburnum dilatatum）は、スイカズラ科に属する落葉低木で、日本をはじめとした東アジアに広く自生しています。秋になると赤い実をつけ、伝統的に食用や薬用として利用されてきました。
スーパーや市場には並ばない天然果樹ですが、当店では秋田県の山の匠より入荷しております。

食用としての特徴

ガマズミの実は酸味が強く、やや苦味を持つことが多いです。生食も可能ですが、そのままでは酸味が強すぎるため、通常はジャムやジュース、シロップ、果実酒などに加工されます。果実を乾燥させて保存することもあります。秋から冬にかけて収穫され、寒い時期にビタミン補給の役割を果たすことが期待されます。

栄養価

ガマズミの実には、以下のような栄養素が含まれています。

1. ビタミンC：ガマズミはビタミンCが豊富で、抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があります。風邪予防や疲労回復にも役立ちます。
2. 食物繊維：果実に含まれる食物繊維は、消化を促進し、腸内環境を整える効果があります。
3. ポリフェノール：ガマズミの実にはポリフェノールが含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用が期待されます。動脈硬化の予防や、老化防止にも効果があるとされています。
4. 有機酸：クエン酸やリンゴ酸などの有機酸を多く含み、これらは疲労回復に役立ちます。また、酸味が強いため、消化を助ける効果もあります。
5. カリウム：血圧を正常に保つ効果が期待され、ナトリウム排出を助けることでむくみを軽減する働きがあります。

利用方法

ガマズミの実は、そのまま食べるよりも、加工して使用されることが多いです。ジャムやシロップは酸味がありながらも甘味が加わり、デザートのトッピングやドリンクの材料としても楽しめます。また、果実酒としても利用され、独特の風味を持つ酒が作られます。

ガマズミは伝統的な薬用植物としても知られ、古くから胃腸の不調や風邪予防に使われてきました。